2010年
08月
01日
(日)
21:56 |
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『 山下かさね展 』 / 2010.07.26~07.31 / 札幌時計台ギャラリー
寒暖の変化から快適に過ごすために、
よりよく装うために、
人は服を着る。
絵にとって額は服のようなもの。
だけど、それは諸刃の剣、パルマコン。
作品にとって「額に負けてしまうこと」は最大の悲劇だ。
水彩画による個展。
どの作品も額装されていなくて、ピンで壁に留められている。
作品を前にして、不思議とそれが気にならない。
作品の不思議な魅力にひき込まれてしまうからか。
■ モチーフの多様さ.
作家の、世界に対する視点の豊かさ。
■ アポリアな線描.
普通ならあり得ない、主観性と誠実さが両立している。
■丁寧な彩色.
微妙な色相の揺らぎをともなった一筆一筆で構築された畳など。
■テーマに応じた空間表現.
正確な一点透視図法で描かれた作品や、
机の上のペンが真上から描かれた人物画の多視点的作品。
■ 平面的な空間処理.
ルネサンス時代までの作品を念頭に置いて述べられたであろう、
「絵画」をディフィニションした次の言葉は、
不思議と山下さんの作品にも当てはまる。
「板とか壁とか画布とかの表面において、適切な素描力によって形象を取り囲む輪郭線の周りが、
色彩の拡がりに覆われた平面である」
(GIORGIO VASARI / 1551 - 1574)
寒暖の変化から快適に過ごすために、
よりよく装うために、
人は服を着る。
絵にとって額は服のようなもの。
だけど、それは諸刃の剣、パルマコン。
作品にとって「額に負けてしまうこと」は最大の悲劇だ。
水彩画による個展。
どの作品も額装されていなくて、ピンで壁に留められている。
作品を前にして、不思議とそれが気にならない。
作品の不思議な魅力にひき込まれてしまうからか。
■ モチーフの多様さ.
作家の、世界に対する視点の豊かさ。
■ アポリアな線描.
普通ならあり得ない、主観性と誠実さが両立している。
■丁寧な彩色.
微妙な色相の揺らぎをともなった一筆一筆で構築された畳など。
■テーマに応じた空間表現.
正確な一点透視図法で描かれた作品や、
机の上のペンが真上から描かれた人物画の多視点的作品。
■ 平面的な空間処理.
ルネサンス時代までの作品を念頭に置いて述べられたであろう、
「絵画」をディフィニションした次の言葉は、
不思議と山下さんの作品にも当てはまる。
「板とか壁とか画布とかの表面において、適切な素描力によって形象を取り囲む輪郭線の周りが、
色彩の拡がりに覆われた平面である」
(GIORGIO VASARI / 1551 - 1574)